前職はトリマーです。祖母の介護がきっかけで、介護が必要な方とそのご家族さまの役に立ちたいと思い福祉用具専門相談員に転職しました。 

要介護支援などの認定を受けている方のご自宅にうかがって、悩みや課題を見つけ、福祉用具などを活用し解決していくのが主な役割です。さらに、所長として、新人の育成や売上などの数字管理といった営業所の運営全般に携わっています。 

トリマーと福祉用具専門相談員は、全く異なる仕事です。しかし、前職の接客経験のおかげで、お客さまやご家族さまとスムーズにコミュニケーションが取れていると感じます。 

パソコンでの事務作業や福祉用具の知識など覚えることが多く、最初は苦労しましたが、自分で勉強したり先輩に聞いたりして何とか身につけられました。 

どの先輩も親身に質問に答えてくれ、悩んでいると「大丈夫だからまずはやってみよう」と背中を押してくれるので、すごく心強かったですね。 

お客さまに接するうえで大切にしているのは1人だけの意見を尊重するのではなく、お客さまやそのご家族など関係者全員の声をしっかり聴くことです。 

そのうえで周りの環境なども見ながら、最適な福祉用具を提案するよう意識しています。私自身、母がどのような気持ちで祖母の介護をしているのか知っているので、ご家族さまのサポートも非常に大切だと感じています。 

この仕事の難しさは、マニュアルや答えのない部分が多い点です。同じような状態のお客様でも、周囲の環境やご本人さま・ご家族さまのご意向などで、最適な福祉用具は異なります。「自分の考えは本当に正しいのか」「もっとできたのでは」と悩むことも少なくありません。だからこそ、毎回全力投球で仕事をしています。 

大変な反面、自分が提案した福祉用具で、お客さまが今までできなかったことができるようになり、喜んでいる姿を見るととても嬉しいですね。 

自分の経験を踏まえ新人教育では、「自分で考えて行動した結果であれば、失敗を恐れなくていい」と伝えることを心がけています。正解がない仕事なので、やれるところまで頑張る姿勢が大切です。 

今後の目標は、頼られる営業所になることです。地域の方が困ったら「りまいんさんに相談すれば何とかなる」と思っていただけるような存在が目標です。 

知識や仕事のスピードといったスキルを磨くだけではなく、相手に寄り添った対応を意識して「相談しやすい人だな」と思ってもらえるような人間性を育てることが大切だと考えています。今も何かあるとすぐ私に連絡をくださる方もいてすごく嬉しいので、より多くの人の役に立ちたいです。 

将来的には、人材育成に携わりたいですね。人それぞれ、仕事のやり方・覚え方が違うなかで一人ひとりに合わせて指導した結果、相手が成果をあげたらすごく達成感があるだろうなと思います。